夫をその気にさせる水面下マイホーム計画 夢づくりの第一歩は夫から! まとめ

まとめ:受容と説得の二段階作戦

「夫をその気にさせる水面下マイホーム計画」と題して、夫の心配ごとランキングとその中身、さらには、その気になった事例を見ていきましたが、夫の心配ごとの発端はお金と自分の将来や生活スタイルの自由度がなくなるのではないかといった不安によるものが多いようです。
では、そんな夫をどのようにマイホーム計画に参加させるかというと、妻の理解ある態度とその不安を一緒に解決していこう(解決できるよ)と納得させる手腕にかかっています。

夫の心配ごとの本音を知る

マイホーム購入に乗り気でない夫には、次のような心配ごとがあるようです。

★マイホーム計画に乗り気でない夫の心配ごとランキングその1 住宅ローン
本当に希望額が借りられるのかといった審査への心配と、長期間にわたる返済への心理的な負担

★マイホーム計画に乗り気でない夫の心配ごとランキングその2 マイホームに魅力を感じない
今の生活を切り詰めたり、住宅ローンなどの多額の借金を背負ったり、あるいはいろいろと時間をかけて情報収集をしたりするなどの労力をかけるほどの魅力を感じない

★マイホーム計画に乗り気でない夫の心配ごとランキングその3 将来の自由度が制限される!
経済的負担が大きくなって転職の足かせになる、趣味など好きな事にかけられるお金が少なくなる、家の転居などを気軽に行うことができない

★マイホーム計画に乗り気でない夫の心配ごとランキングその4 購入手続きが面倒!
書類手続き、情報収集、家具・家電選び…など

★マイホーム計画に乗り気でない夫の心配ごとランキングその5 自分で維持管理するのが大変!
維持管理費にどれくらいかかるのかが不安、家のメンテナンスを自分でやらなければならず大変そう

夫をその気にさせるポイント

マイホーム購入に乗り気でない夫をその気にさせるポイントは次のようなものです。

★その気になった事例 その1:プロのアドバイスを活用する!
男性は妻から言われると腹を立てやすい。一方、専門家の話には素直に耳を傾ける傾向がある

★その気になった事例 その2:メリットを訴える
マイホーム購入が趣味の充実につながることや夫のライフクオリティを上げることを説明

★その気になった事例 その3:夫の言い分を受け止める
将来も借金や土地に縛られたくない、いつまでも自由でいたい。仕事で疲れているからゆっくりしたいと言う自分勝手な夫の本音を感情的にならずに理解する

受容と説得の二段階でその気にさせる

ここまで読むと、「なぜ、私だけが夫の勝手な言い分に寄り添ってあげなくてはいけないのか」と不満に思う妻も多いかもしれませんが、これはあくまで夫を説得するための前提条件と考えてください。
夫をその気にさせるポイントをまとめると次のようになります。
まずは、夫の言い分に理解を示す(受容)。次に、それを踏まえた上で、マイホームを持つメリットを訴えることで説得していくという二段階が必要だということです。
経験者によると、マイホームという夢づくりの第一歩は夫を攻略することから始まるそうです。

夫をその気にさせる水面下マイホーム計画 夢づくりの第一歩は夫から!⑧

その気になった事例 その3:夫の言い分を受け止める

マイホーム計画に乗り気でない夫の心配ごとランキングその3のマイホームを建てることによって将来の自由度が制限されてしまうのが嫌、その4の購入手続きが面倒くさい、その5の自分で維持管理するのが大変!という夫に対しての対処法は、結局、妻が夫の言い分をどれだけ受け止められるかにかかってくるようです。
夫の言い分を聞いて、「何を子どもみたいなわがままを言っているの?あなた、いくつ?そろそろ大人になってよ」と思う気持ちをグッと抑えて、妻のほうが一枚上手になるしかないという意見が多かったです。

夫の重荷を少しでも軽くする!

「マイホームなんて購入したら、自由に仕事を辞められなくなるから嫌だというのが夫の本音でした。えっ、家計のことはお構いなしにいつかは仕事を辞めようと思っているの?と怒りたいのはやまやまでしたが、それでは話は平行線。憧れのマイホームのためにそのツッコミは封印しました」とはHさん。
共稼ぎなので、自分も働いているから、住宅ローン返済の重荷は二人一緒で背負えばいい、イザとなれば家を売却する方法もあるので家は資産ともいえる、賃貸でも家賃がかかるのだから、住宅ローンは家賃と同じぐらいまでと最初に決めておけばいいなど、丁寧に彼の心配ごとへの対応策を出すことで心配の度合いを減らしていったそうです。
相手を大人だと思うと腹が立ってケンカになるから、自分の子どもだと思い、一つひとつ言い聞かせるような気持ちで臨みましたというツワモノもいました。
経験者からのアドバイスは、「こちらがイライラしたら負け。相手の気持ちに寄り添っているポーズは崩さずに」でした。

面倒な手続きは引き受ける!

「とにかく面倒くさがり屋な夫だったので、あきらめてマイホーム計画の準備は私がしました」とはIさんです。
「正直、少しはあなたもやってよ」という気持ちでいっぱいだったが、「ケンカするのも面倒くさいというような人ですから」とはIさん。面倒事を一手に引き受けるのは大変だけど、考え方を変えれば、自分の好きにできる(夫の希望より自分の希望を優先)チャンスだと思い直したそうです。
そうしておいて「書類のサインだけはあなたでないとできないから、お願いします」「忙しいとは思うけれど、担当者との打ち合わせには私一人では心細いので」とおだてることで腰の重い夫を動かしたそうです。

維持管理費計画も立てておく

マイホーム計画に乗り気でない夫の心配ごとランキングその5の自分で維持管理するのが大変!については、少なくとも維持管理費に関しては、住宅ローン返済のシミュレーションとは別に、ある程度の目途はついていると示すことで夫に納得してもらうほかありません。
経験者の中には、「維持管理に関してうるさい夫には、費用の面では予備費として年間〇万円を貯めること、そのために夫の小遣いを減らすようなことはしないと約束し、メンテナンスに関しては、予備費から業者に頼むようにして極力夫の手を煩わせないことにした」という人もいました。
こうして無事にマイホームを購入。実際には、夫の機嫌の良い時にちょっとした不具合の修理を頼むことで、予備費は極力使わないようにしているそうです。
要は、その時の夫をその気にさせられればいいのですから、「いろいろと夫に言いたいことはあるけれども、そこはガマン。こちらが一歩譲るだけで夢のマイホームが大きく近づく」というのが妻の本音でした。

夫をその気にさせる水面下マイホーム計画 夢づくりの第一歩は夫から!⑦

その気になった事例 その2:メリットを訴える

マイホーム計画に乗り気でない夫の心配ごとランキングその2のマイホームに魅力を感じないの対処法としては、夫にとってもマイホームはメリットがあると訴えることが大切だそうです。

趣味の幅が広がることを具体的に話す!

マイホームを購入しても得をするのは妻で、自分は住宅ローン返済にあくせくしなければならないだけだという夫に対して「あなたが好きな○○ができるよ」と具体的なメリットを挙げることで成功したというのがFさんです。
「車好きな夫だったので、広い車庫のあるマイホームを建てたら、洗車はもとより、空気圧の調整やタイヤ交換など、気兼ねなくいつでもできるよ。雨の日でも濡れないように、自動で開閉できる車庫にすればいいし…」と提案したところ、夫から「こんな車庫にしたいな」と要望が出てくるようになったそうです。
「本当は車庫にお金をかけるよりも、ほかにもっと予算を割きたいところはたくさんあったんですけれど、住宅ローンの返済者は夫だし、一つぐらいは夫の意見を通しておいたほうが、事がスムーズに運ぶと思いったので」とのことでした。
動物、特に大型犬が大好きな夫に対して、今住んでいる賃貸マンションは小型犬しか飼えない決まりだったので、憧れの大型犬と一緒に住めるよと言って、夫の興味を引いたという経験者もいました。
この方法は、趣味を持つ夫には有効なようです。ガーデニングが好き、大きなテレビでゆっくりと映画を見ることができる部屋がほしいなど、いろいろなパターンがあります。
趣味がないという夫なら、仕事部屋を確保する、日頃の疲れが取れるようなこだわりのお風呂にするなど、「あなたのために~」感を出すことがコツだそうです。

未来の家族のカタチを語ってみる!

「夫は、今の賃貸マンションで特に不便はないので、それでいいと言う人だったので」と話すのはGさん。わざわざマイホームを購入する意味を感じないというわけです。
そこでGさんは、「確かに、あなたの言う通りだけど、私は子どもが欲しいと思っている。そうなると、ここでは手狭だし、やっぱりマイホームが欲しい」と訴えたそうです。
ただし、ここで「子ども部屋が欲しいから」一辺倒で攻めると「その時は、もう少し広いところに引っ越せばいいじゃないか」となります。
そこで「あなたはプラモデルをつくるのがすごく上手だから、子ども部屋で一緒につくってあげて。きっと『パパ、パパ』ってまとわりつかれるかもね」といった具合に、そうした情景が浮かぶように具体的に語ったそうです。
「子ども部屋がテーマだけど、子どもが主役ではなく、そこに子どもと遊んであげるパパといったシチュエーションを織り込んだのが良かったと思う」とのことでした。
スポーツ好きな夫なら、庭で子どもとキャッチボールやサッカーのリフティングをするといった描写になるかもしれません。
「うちは、子ども部屋を持ち出しましたけれど、知人の中には、ゆくゆくはご両親と同居するかもしれないからと説得した人もいました」とGさん。
夫をその気にさせるのは並大抵のことではありませんが、夫側のメリットをちょこちょこ混ぜつつ、「マイホームを購入できたら、私はとってもうれしい」といった態度(ホント!あなたに感謝ですといった雰囲気)も忘れないのがポイントなのだとか。このバランスが大切で、どちらかだけに傾くと上手くいかないそうです。

夫をその気にさせる水面下マイホーム計画 夢づくりの第一歩は夫から!⑥

その気になった事例 その1:プロのアドバイスを活用する!

マイホーム計画に乗り気でない夫の心配ごとランキングその1の住宅ローンに対する不安があって、マイホーム計画に乗り気ではない夫をその気にさせるには、自分で説得しようとせずにプロのアドバイスを活用すると良いそうです。
「はじめに」の項目でも紹介しましたが、男性は妻に言われると腹が立つけれど、専門家の言うことには素直に耳を傾けることが多いそうです。

仮審査と返済額シミュレーション

住宅ローンに対する夫の心配ごとには、「住宅ローンの審査が通るのか」といった不安があります。そこでまずちゃんと借りられることを証明することが大切です。
とはいえ、妻が「大丈夫よ」と請け負ったところで夫は信じません。そこで仮申し込みという形で融資の審査と実際の返済額シミュレーションをしてもらってはいかがでしょうか。
本審査でないとはいえ、「俺って、意外と借りられるんだ」とわかれば、マイホーム取得にも積極的になってくれるそうです。
また、返済額を数字で確認することで「もっと大変かと思っていたけれど、今の家賃と変わらないんだな」と実感することができます。
つまり、仮審査、返済額シミュレーションといったプロがはじき出した数字で夫を説得する方法です。
万一、審査が通らなかったとしても、ペアローンという手もあります。担当者のほうから「最近ではペアローンが増えているんですよ」と誘導してもらえれば、夫としても情けない思いをしなくてすみます。

住宅ローンは投資という考え方

住宅ローンを「30年間も続く、重たい借金」と考えている夫に対して、住宅ローンは借金ではなく投資だという考え方に変換してもらうことで、その気にさせる方法があります。
住宅相談センターのすまいポート21埼玉の担当者は、お客様に対して損益分岐点の話をよくするそうです。
たとえば、浦和美園の駅前のマンションを10年前に3,000万円で購入し、今年3,700万円で売却。この時、住宅ローンの残高は2,000万円あったが、3,700万円で売れたので、完済してもなおプラスになり、結果、資産が増えたという話をします。さらに、10年間住んでいたのだから、その間の家賃も浮いたことになります。
こういう風に具体例を挙げて説明すると、納得してくれる方が多いそうです。
大都市圏の埼玉県内なので買い手がつかないということは考えにくいのですが、万一買い手がすぐに現れなかったとしても住み続けることで、住宅ローンという投資は損にはなりません。
たとえば、先ほどのマンションを今年売却しようと思ったけれど、希望額を出してくれる買い手がすぐに現れず、売却が5年後になったとしても、家賃月10万円×12か月×5年間=600万円が浮きます。5年後だと、築15年と古くなるので売却価格が仮に3,200万円に下がったとしても、住宅ローンの残高も1,500万円に減っているはずですから、完済しても資産は増えていることになります。
こうした話を聞くと、住宅ローンに対するイメージがガラリと変わるそうです。

夫をその気にさせる水面下マイホーム計画 夢づくりの第一歩は夫から!⑤

夫の心配ごとランキング:その5 自分で維持管理するのが大変!

マイホーム計画に乗り気でない夫の心配ごとランキングその5は、頑張ってマイホームを購入したものの維持管理費にどれくらいかかるのかが不安、あるいは、家のメンテナンスを自分でやらなければならず大変そうというものです。
マイホーム購入の目途がついたとしても、賃貸と違い、修繕費や税金など、マイホームを維持するためには思った以上にお金がかかるもの。だから、無事に住宅ローンを組めたとしても、想定外の出費があれば、本当に安定した暮らしができるのか不安になるというものです。
また、心配ごとその4にも通じますが、自分で家のメンテナンスをしなければならないのは大変そうだという心配です。

維持管理費のリスクは想像以上に高い!?

「妻はマイホームを持つことの喜びや楽しい暮らしばかりを想像しているけれど、意外と忘れがちなのが維持費問題。マイホームを所有すれば固定資産税が毎年かかるし、年数が経てば修繕費用も必要になる。そういう全体的な資金計画まで考えているとは思えない」と厳しい指摘をするのはEさんです。
マイホームのお金というと住宅ローンの借入額といった大きなお金には目がいくものの、毎年かかる維持費コストに関しては忘れがちです。
「よく公共施設建設で新築にいくらかかるかということが問題になりがちだけど、むしろ財政を圧迫するのは毎年かかる維持費というケースが多いものです。特に試算が甘いと、維持費がかかりすぎて毎年赤字となり、こんなはずじゃなかった!ということになる。それと同じで、分不相応な家を建てたら、その後、維持費が家計を圧迫するのは目に見えています」
マイホームはビジネスや財政問題とは違うのだからと反論したくもなりますが、維持管理費リスクへの心配は妥当なことです。
また、住宅ローンの返済さえクリアすれば大丈夫だと思っていたが、修繕費やリフォーム代が想像以上にかかってしまい、マイホームを持つことの大変さを実感したという経験者もいました。
「窓ガラス工事が必要になった時期と、車を買い替えたい時期が重なり、泣く泣く車はあきらめました」といった声もありました。
さらに、吹き抜けなどの開放的なデザインにしたせいで暖房や冷房代がけっこうかかる、広い庭付きにしたのはいいけれど水道代が倍になった、広いお風呂は気持ちがいいが水道代とガス代が増えたなど、水道光熱費アップも家計を圧迫しがちな維持管理費といえます。

家のメンテナンスが大変そう!

賃貸ならインフラやドアなどに不具合が生じても管理会社に電話するだけで修理してくれるけれど、マイホームは自らメンテナンスを行ったり、修理会社を手配しなければならず大変そうだ(面倒くさい!)という本音もありました。
「ドアがきしむ、電気がつかなくなった、バルコニーにウッドデッキを敷きたいなど、何かあれば『パパ、お願い』です。マイホームを建てたことで、もっとああしたい。こうしたいといったアイデアが次々に浮かぶようで、そのたびに用事を言いつけられて困っている」という声もありました。
君がやりたいだけなんだから、自分でやってくれよというのが正直な気持ちだそうです。
そのほか、憧れのガーデニングをするために広い庭のある一軒家にしたものの、年を取るにつれて庭の手入れがおっくうになってきたという年配者の意見もありました。
メンテナンス問題は、年月が経って劣化する物理的なものだけではなく、変化するライフスタイルに関わるケースもあるようです。

夫の心配ごとランキング上位の借金を背負いたくない、経済面でも心理的にも何かに縛られるのは嫌だといった個人的な心配ごとに対して、今回の維持管理問題は非常にリアルな心配と言えそうです。

夫をその気にさせる水面下マイホーム計画 夢づくりの第一歩は夫から!④

夫の心配ごとランキング:その4 購入手続きが面倒!

マイホーム計画に乗り気でない夫の心配ごとランキングその4は、購入手続きが面倒くさい!というものです。
住宅ローンひとつとっても揃えなければならない書類が多いのに加え、注文住宅なら土地選びから始まり、工務店やハウスメーカー選び、どんな家にしたいかといった情報収集など、やるべきことがたくさんあります。さらにインテリアや家電選びなども基本的には全部自分たちでしなければなりません。
建築やインテリアに興味がある夫なら別ですが、たいして興味のない夫にとっては、そうした一連の事がとにかく面倒くさいので、やりたくないそうです。にもかかわらず、マイホーム購入ともなると、妻に「あれ、やって」「これ、やって」と言われることが目に見えているので、そんな自分の境遇が心配になるというものでした。

書類手続きが面倒!

「仕事で書類作成をするのも苦手なのに、マイホーム購入となると、住宅ローンや施工契約書などが山ほどあります。また印鑑証明書や住民票など、わざわざ取りに行って揃えなければならない。仕事でクタクタなのに、そんな余力はありません。できれば、そんな面倒くさい事は勘弁してほしいものです」とはDさん。
その気持ちの中には、「別に今、住む家がなくて困っているわけではあるまいし。今の賃貸で十分じゃないか」といった本音が見えます。現状維持で不満がないのに、なぜわざわざこんな面倒な事をしなくてはならないんだ?平日は仕事が忙しいんだから、せめて休日はゆっくりしたいとの気持ちがあるようです。
特に注文住宅の場合、購入を決意してから実際に家が完成するまで1年以上かかります。夫としては「そんな長い間、家に時間を割かれるのは嫌だな」という思いがあるようです。

休日ぐらいゆっくりしたい!

どんなマイホームにしたいか住宅展示場を見て回ったり、SNSで素敵なデザインを探したり…、一緒にワクワクしながらマイホームのイメージを膨らませていきたい妻に対して、夫はそれを面倒な事としか捉えられない傾向にあるようです。
住宅展示場へ足を運び、「ああ、あの南仏風のデザインが素敵」「開放感のある吹き抜けがリゾートホテルみたい」とはしゃぐ妻のかたわらで、「そんな洒落たデザインの家、いったいいくらかかるんだ?」「別にキレイな家でなくても、普通に生活ができればそれで十分」とテンション低めの夫。その心の中は「早く帰ってゆっくりしたいな。今週は忙しくて睡眠不足なんだ」かもしれません。
テンション低い夫の態度は、当然妻も気づきます。私がこんなに一生懸命いろいろ考えているのに、なぜ彼はまったく協力しようとしないのかしら?と、だんだん妻の機嫌も悪くなり、険悪な雰囲気になったという人もいました。

インテリアや家電選びがおっくう!

「妻にとっては、どんなインテリアにするか、どんな最新家電を入れるかは、重要なことみたいですが、。私は特にこだわりはないから、勝手に決めてくれと言いました。そのへんは妻もあきらめたようですが、インテリアや家電には正確なサイズが必要。結局、妻の言いつけで、いろいろなサイズを測ったり、上の棚を調べたり、モノを運ばされたりと、手伝いを強要されることが多くなった」という声もありました。
また休日になると、妻は嬉々としてインテリアショップや家電量販店巡り。少し遠くの大型店舗も見たいと、毎週ドライバーとして駆り出されているという人もいました。
あるいは、私の希望は大型テレビを寝室に置いてほしいという一点だけ。あとはどうでもいいのに、「あれとこれ、どっちがいいと思う?」と妻は必ず聞いてくる。「君が選んで」といってもしつこく聞くので、適当に返事をしていると、「ちゃんと考えていない」と機嫌が悪くなるので困ったという経験者もいました。
夫の言い分もわかるのですが、妻から見れば、自分の楽しみに水を差す人と映っているのかもしれません。

夫をその気にさせる水面下マイホーム計画 夢づくりの第一歩は夫から!③

夫の心配ごとランキング:その3 将来の自由度が制限される!

マイホーム計画に乗り気でない夫の心配ごとランキングその3は、マイホームを購入することによって将来の自由度が制限されてしまうのが嫌というものです。
将来の自由度が制限されるとは、住宅ローンを抱えることによって経済的負担が大きくなり転職の足かせになる、趣味など好きな事にかけられるお金が少なくなる、家の転居などを気軽に行うことができないなどが挙げられています。

経済的負担で好きなことができない!

「もともと家族を持つことだけでも将来の自由度が狭まるなという気持ちがどこかにありました。さすがに『妻と子どもは俺が養わなくては~』的なことは考えていないけれど、独身時代に比べたら、かなり制約があるのは事実。それに加えてマイホームまで購入したら、今度は家にまで縛られて、俺の人生はがんじがらめにされていると感じてしまいます」とはCさん。
バイクが趣味でツーリング好きなCさんにとって、マイホーム購入でお小遣いが減らされるのも苦痛だとか。マイホームとバイク、本音ではバイクを優先したいそうです。
現実的な妻からすれば、何を子どものようなことを言っているのか?と反論したくなりますが、いくつになっても趣味や自分だけの世界に没頭したいという願望を持つ夫は多いようです。
また、経済的な負担もさることながら、転職や転勤への自由度が狭まることが嫌という人もいました。
「私は、家族は一緒に暮らすのが良いと思っている派です。しかし昔ほどではないにしろ、わが社では定期的な転勤があります。もちろん転勤を断ることもできますが、出世したいなら転勤を拒否するわけにはいきません。そうするとたぶん単身赴任するしかなくなります」とのこと。
あるいは、単純に、いろいろなところを旅して自由気ままに生活できる環境を整えておきたいという意見もありました。
コロナ禍でリモートワークが進み、職種によっては好きな場所で仕事をして、出社は月に一度でOKという生活も現実味を帯びてきました。そんな人にこそ、居心地の良いマイホームがぴったりだと思いうのですが、実際にはいろいろな場所へ移動できることが自由だと感じる夫もいるようです。

土地に縛られるのが嫌!

たとえば、仕事をしている間は今の土地に住むが、定年退職したら故郷へ帰りたいと実は考えているとか、都会暮らしは好きではないが、今は生活のためにここで働いている。でも、セカンドライフは自然豊かな場所でスローライフを送りたいといったことを漠然と考えている人もいるようです。
そうした夫からすると、マイホーム購入はその土地に縛られることになるので、将来の自由度を大幅に制限することになるというのです。

自然災害リスクが大きくなっている

また、最近の異常気象がリスクに挙がっています。過去と比較してここは安全だと考えていても、想像をはるかに上回る豪雨になったり、竜巻が起こったり…。関東圏には台風が来ることはほとんどないと思っていたにもかかわらず、数年前には千葉県で大きな被害が出ました。「1年前に新築したばかりなのに、倒壊してしまい住めない。住宅ローンだけを抱えて、いったいどうすればよいのか?」といった被災者の話はよく耳にします。
そんなリスクを背負うぐらいなら、賃貸生活のほうが身軽で良いのではないかと考える夫もいるのです。

夫をその気にさせる水面下マイホーム計画 夢づくりの第一歩は夫から!②

夫の心配ごとランキング:その2 マイホームに魅力を感じない

マイホーム計画に乗り気でない夫の心配ごとランキングその2は、マイホームに魅力を感じないです。
もう少し正確に言うと、マイホームを取得できたら、それは素敵なことだとは思うが、今の生活を切り詰めたり、住宅ローンなどの多額の借金を背負ったり、あるいはいろいろと時間をかけて情報収集をしたりするなどの労力をかけるほどの魅力を感じないという意味です。

マイホームのメリットは妻だけ!?

「正直な話、妻がマイホームを建てたいとしゃかりきになる気持ちはわかります。確かに彼女にとってマイホームは魅力的だと思うけれど、それに比べ私にとってのメリットはほとんど感じないんです」とはBさん。
その理由①は、「家にいる時間は妻のほうが圧倒的に長いから」というものです。専業主婦の妻はずっと家にいるから、それは居心地の良い家にこだわるのはわかるけれど、自分はほとんど会社で過ごすので、家へのこだわりが少ないというわけです。特にマイホームを購入するとなると、土地価格を考えれば郊外に移る可能性が大です。すると、その分通勤時間が長くなり、ますます家にいる時間は短くなります。夫にしてみれば、無理してマイホームを購入するよりも、会社に近い賃貸マンションのほうが快適だというのです。
さらに転勤族のBさんは、転勤が決まれば単身赴任が確実なため、マイホームを購入するメリットを感じないのだそうです。
理由②は、理由①とも関連するのですが、「家事動線や家電機能といった家事の効率化に興味がないから」です。
「本当はもっと家事を担当すべきだとは思うが、朝早く出て、夜遅く帰ってくる生活では家事する時間はほとんどなし。マイホームなら家事動線が良くなる、いろいろ便利機能付きの家電を配置できると言われても、ピンとこないというのが本音」とか。
理由③は「マイホームを建てた後の暮らしの変化を想像できない」です。たとえば、料理好きな妻なら、新しく使いやすいキッチンにすることで毎日の料理が楽しくなる、友人を招いてホームパーティをするといったことを想像しやすいものです。あるいは、こだわりマイホームをSNSで紹介したい、素敵な庭をつくりたいなど、夢は広がります。対して夫はマイホームを建てたから生活が大きく変化するというイメージを持ちにくいのだそうです。

自分だけ負担が大きくなる気がする!

マイホームのメリットは妻のほうが圧倒的なのに、住宅ローンを背負わされるのは自分。これでは一方的に負担を強いられている気がして納得できない─そんなひねくれた考えがどうしてもよぎってしまうという声もありました。
ここで見えてくるのは、夫の心配ごとランキング第1位の住宅ローンの重荷です。返済は、夫だけが担っているわけではないのですが、本音としては、「住宅ローンがあるから嫌な職場でも我慢し続けなければならない」「住宅ローンがあるから、小遣いを減らされて節約生活をしなければならない」という気持ちがあり、そこからこんなツライ思いをしてまでマイホームを持ちたいとは思わない→頑張ってマイホームを持っても、楽しいのは妻だけじゃないか!といった思いになりがちなのです。
妻がマイホーム、マイホームとはしゃげばはしゃぐほど、夫は冷めてしまうといった感じです。これは趣味に興じる夫に対して妻が感じる感情と似ているのかもしれません。
家族で住むのですから、妻だけにメリットがあるわけではないのですが、夫としては、メリットを想像しにくいという面はあるようです。

夫をその気にさせる水面下マイホーム計画 夢づくりの第一歩は夫から!①

夫の心配ごとランキング:その1 住宅ローン

マイホーム計画に乗り気でない夫の心配ごとランキングその1は、住宅ローンです。
人生最大の買い物ですから巨額の資金が必要です。キャッシュでポンと払える人はほとんどいません。大半は住宅ローンを組みます。
住宅ローンに関する心配は、本当に希望額が借りられるのかといった審査への心配と、長期間にわたる返済への心理的な負担に分けられます。

審査への不安

憧れのマイホームを建てようと思い工事の仮契約まですませたものの、住宅ローンの審査が通らずに断念した─そんな話を聞きたことがありませんか。しかも、間違いなく審査に通るだろうと思っていたのに、なぜか審査が通らなかったということがあるそうです。
そうした情報を聞いているのか、夫の不安は尽きません。
・最近は不景気でボーナスもカットされている。うちの会社は上場企業ではないから金融機関での査定はどのくらいになるのだろうか。
・転職を何度か繰り返したために、今の会社の在職歴が短いけれど、そうした経歴はマイナス評価されてしまうのか。
・まだ車のローンが残っている。車のローンがあると住宅ローンの審査に通らないと聞いたことがある。大丈夫かな?
・今はもう完済しているけれど、昔、消費者金融で借りたことがある。そうした過去があっても審査に通るのか?
・働き始めてまだ3年。職歴が浅いから審査に通るのは難しいのではないだろうか。
・生活するのに支障はないが持病がある。持病があっても団体信用生命保険に入れるのか?団信に入れないと、住宅ローンは組めないんじゃないかな?
・たぶん僕一人の年収では希望額の住宅ローンは組めないだろう。妻にも一緒に借りてほしいが、妻にはその覚悟があるのだろうか。
・特に問題はないはずだが、万が一、審査が通らなかったらカッコ悪いな。
など。最後の心配ごとのように、万一、審査が通らなかったらプライドが傷つくといった思いは大きいようです。

心理的な負担

頭金がかなりあるので、住宅ローンは組むものの5年や10年程度ですむという人は稀なケースです。一般に住宅ローンを組む場合、30年、35年間が多いものです。その間、毎月、あるいはボーナス払いも含めて返済をしていかなければなりません。その心理的な負担が重くのしかかります。
その中でも一番プレッシャーになるのが「これで会社を辞められなくなった」という思いだそうです。
「住宅ローンを組んだからといって、別に転職してはいけないというルールがあるわけではないが、『ああ、これで嫌でもこの会社でずっと働かなくてはならないのか』という思いになりました」とはAさん。
Aさんは、いつかは独立して起業したいという思いがあったので、マイホームを建てるかどうかはかなり迷ったそうです。30年、35年という期間は現役世代のほとんどを費やすことになるので、その心理的な負担はかなりのものです。
Aさんにように特に明確な目標を設定していなくても、「イザとなれば会社を辞められる」と思える状態と「ローンの返済があるから、よほどのことがない限りは辞められない」という境遇になるのとでは圧迫度はまったく違います。
住宅ローンの心理的負担は生活設計にも及びます。現在は夫婦二人だけで、どちらも働いているので問題はないが、「子どもができたら状況が一変する」と不安を口にする人も多かったです。
共働きを続ける前提だとしても、妻の事情は著しく変わります。たとえば、妊娠・出産時は育休を取るので収入が減ってしまう、実際に子育てを始めると、以前のようにフルタイムで働くのが難しく非正規社員になるといった可能性があります。あるいは、正社員のままだとしても、育休後、復職したら担当部署が代わり、収入が減るケースもあります。
夫婦共働きで収入は変わらなくても、子どもが大きくなるにつれて教育費が増えます。支出が増えた分、生活が苦しくなるのではないかといった心配もあります。
住宅ローンの返済期間は長期に渡るだけに、先が読めない不安が心理的負担になるようです。

夫をその気にさせる水面下マイホーム計画 夢づくりの第一歩は夫から!はじめに

はじめに:家を持ちたい妻、そうでもない夫

マイホームを購入する!といえば、男性のほうが積極的なのかと思いきや、経験者の話を聞くと、実際には逆パターンのほうが多いようです。
「あんな家に住みたい」「こんな家にしたい」と夢を膨らませる妻に対して、「そんなの無理だよ」「今のままでいいじゃないか」と消極的な夫という構図です。
つまり、夢づくりの第一歩は、そんな消極的な夫をどうやってその気にさせるか?から始まっているというわけです。
そこで今回は「夫をその気にさせる水面下マイホーム計画」と題して、夫の心配ごとランキングとその中身をじっくり研究。さらに、その気になった事例を集めてみました。

感情的になってはダメ!

夫婦といっても価値観はそれぞれ、物事の優先順位は違います。とても近い間柄だからこそ、ちょっとしたきっかけで“売り言葉に買い言葉”となり、話し合いがこじれることも多いのです。
たとえば、「そろそろマイホームを建てたいな」という妻に対して「そんなの無理だよ」と夫。「無理って、このままでいいの?私は嫌よ。頑張って家ぐらい建てようという気持ちにならないの?」「どうせ俺は稼ぎが少ないからな」と、どんどん話がズレていき、互いにもう話をするのも嫌!という状態になってしまいます。
こんな風に感情的になっては、うまくいくものもいかなくなります。マイホーム購入の相談窓口の担当者によると、「男性は奥さんに言われるとイライラして腹をたてやすい傾向がある」そうです。一方、同じ内容でも専門家から説明を受けると、割と素直に聞いてくれるとか。
一番近い存在だからこそ、何か言われると癪に障るということかもしれません。子どもっぽい気もしますが、マイホーム計画のためには、夫の“特性”をまずはしっかり把握しておくことです。

夫の本音を見極める

先ほど妻はマイホームを欲しがるけれど、夫はマイホームには消極的と紹介しましたが、夫だって何がなんでもマイホームを建てるのは御免だ!と思っているわけではないようです。
次回から「夫の心配ごとランキング」を紹介していきますが、経済的な不安や今後の生活の見通し、あるいはメンタル的に自由でいたいといった本音があります。だから、「マイホームは維持費がかかるから、一生賃貸のほうが気楽。マイホームは必要ない」という、一見するともっともな理屈で反対していても、本音は違っていることがあります。その本音部分をきちんと見極め、本音部分に対して説得していかないと夫をその気にさせることは難しいでしょう、
もっともな理屈でマイホーム不要論を説く夫に惑わされないようにしてください。

素直に「欲しい」気持ちを伝える

素直に自分の気持ちを伝えることは、誰でも難しいもの。けれど、夫をその気にさせるためには、まずは「私はマイホームに憧れている。できればマイホームが欲しい」という気持ちはきちんと伝えましょう。
つい「子どもの教育環境を考えれば…」「どうせ家賃とそんなに変わらないから」と理詰めでマイホームを建てるメリットを言いたくなるものですが、それは次の手段です。まずは自分の気持ちを伝えましょう。
この時のコツは「できれば~」のニュアンスを付けること。絶対に家を建てるぞ~と始めから強い意志を見せたら、夫の強固な反対にあう可能性があります。
そこで夫から「俺は要らない」と言われても「そうなんだ、わかった」と一度は夫の意見を受け止めるといいそうです。これは経験者の意見ですが、「私はできれば欲しい」と言い続けても、言い争いに発展するだけだとか。むしろ一度は夫の意見を尊重するという態度を見せると、夫も「ちょっと言い過ぎたかな。彼女はそんなにマイホームが欲しいのか」と感じ、マイホームを考える余地ができるとのこと。
まさに心理戦といったところですが、マイホーム取得には、家族のいろいろな意見を取捨選択しながら、みなが納得できるようにまとめあげていくことが求められるので、このテクニックは、マイホーム取得には必要なものといえそうです。

フォームへ