マイホーム計画中の夫婦喧嘩ランキング こじらせると離婚リスクが増大!まとめ

まとめ:一番の解決法は思いやり

マイホーム計画中の夫婦喧嘩ランキング10は、次のようなものでした。

第10位:子どもの世話
第9位:建物の種類
第8位:まかせっきりにされ負担が大きい
第7位:後からダメ出しする
第6位:タイミング
第5位:間取り・外壁・内装
第4位:デザイン・カラー
第3位:立地
第2位:予算配分
第1位:住宅ローン

「なるほど。やっぱりそこでモメるのか」といった想定内の原因もあれば、「えッ、そんなことでモメるの?」と想定外の原因もあったのではないでしょうか。
まとめとして、経験者や担当者に聞いた対策をご紹介します。

対策① 自分のこだわりと相手のこだわりを最低1つは採用する

問題の大小はあるけれど、マイホーム計画中の夫婦喧嘩の原因は「自分の意見も取り入れてほしい」ということです。
特に、デザインや間取り、立地、建物の形態など、直接マイホームに関する項目については、「そんなことにこだわる理由がわからない」という思いがあっても、最低1つはお互いのこだわりを採用するようにしましょう。その後、予算や納期などの事情が許せば、さらにこだわりをプラスしていくようにします。

対策② 専門家や第三者の意見を聞く

夫婦喧嘩の傾向として、最初の問題から論点がズレていき、いつしか相手への非難合戦になってしまい収拾がつかなくなることが多いようです。
「冷静な話し合いを心がけましょう」といったアドバイスは多いのですが、当事者だけでは、どうしても感情が先走ってしまいます。
そこで、マイホームに関する考え方で意見が対立した場合は専門家や第三者が入ることで、お互いの“心の暴走”を止めるという手を試してみてはいかがでしょうか。
担当者も「お二人の意見が食い違う時は、他の方の事例やシミュレーションした結果を丁寧に説明すると、やがてお二人とも冷静になっていき、お二人で検討して話がまとまることも多い」と言います。

対策③ 相手への思いやりを持つ

経験者のアドバイスとして多かったのは、「夫婦喧嘩にならないためには、相手への思いやりを持つことが大切」という、きわめて平凡なものでした。
「結局のところ、相手の考えや言い分をちゃんと聞いてあげて、その考えを認めてあげることが第一段階なのだと思います。交渉事って、始めからこちらの結論ありきだったり、強引にこちらの意見を通そうとするとうまくいきませんよね。マイホーム計画中の夫婦喧嘩は、まさに交渉決裂状態です。そうならないためには、相手の立場を思いやってあげるところから始めないといけないのです。不思議なもので、こちらが理解を示すと、相手もこちらの言い分を理解してくれることが多くなります。もちろん100%満足できるようなことはありませんが、それでもキーとなるのは思いやりなんです」といった声が寄せられました。
また、マイホームを持つという期待感や「本当にちゃんと返済できるのか?」といった不安などが入り交じって気持ちが落ち着かないため、マイホーム計画中は、ちょっとしたきっかけで興奮して相手を責めることが多いようです。そういう心の状態なんだという自覚を持つだけでも、夫婦喧嘩の回数は減るに違いありません。

マイホーム計画中の夫婦喧嘩ランキング こじらせると離婚リスクが増大!⑧

第1位:住宅ローン

マイホーム計画中の夫婦喧嘩の中でも圧倒的な原因になったのが「住宅ローン」です。
多額の融資を受ける住宅ローンに関する考え方は、その人のお金に関する考え方、ひいては生き方にまでつながるので、どちらもなかなか譲れない問題です。

住宅ローンの借入額問題!

「せっかくのマイホームだから、後悔したくないという思いが強い私。住宅ローンの借入額は少ないにこしたことはないけれど、借りられないのならいざ知らず、借りられるのなら、借りたほうがいいとの考えでした。とはいえ、返済のことも考えて、上限は現在の家賃の範囲ぐらいといったラインはちゃんと持っていたつもりです。ところが夫は心配性で、とにかく減らせの一点張り。住宅ローンの話をしていたはずが、そのうち『君はお金に関する感覚がルーズだ。もっと堅実なお金の使い方をしてもらわないと困る。そういえば、車を買う時も、君のせいで、予算オーバーになったじゃないか…』と、ふだんの生活費の使い方がなっていないといった話になってきて、怒りがこみあげてきました。そんな風に私のことを思っていたなんて許せません」とはAさん。
あまりにも腹が立ったので、この話し合いから数日、口もきかなかったそうです。こんなに経済感覚が違うのなら、この先、本当に一緒に暮らせるのかとまで一時は思い詰めたそうです。
「夫婦喧嘩がついエスカレートしてしまうのは、きっかけになった問題だけでなく、そういえば~と、他の問題にまで波及して相手を非難してしまうから。夫の場合が、まさにそうでした。ただ住宅ローンの問題は生活の基本であるお金の問題なので、このままうやむやにもできないという思いがあり、けっこう深刻でした」とのこと。結局Aさんは、相談窓口の担当者や専門家に間に入ってもらうことで、なんとか折り合いをつけたそうです。

住宅ローンの頭金問題!

借入額問題とも関連するのですが、意外と多いのが住宅ローンの頭金問題です。憧れのマイホームを持つために、二人で頑張って、それなりの頭金を貯めたところまでは良かったけれど、住宅ローンを組む時に、その頭金を全額入れるのか、一部だけ入れるのかでモメるそうです。
全額入れたい派は、当初の目的は頭金に使うためだから、全額入れるのが当たり前。頭金を入れれば入れるほど借入額も少なるので、メリットは大きいと考えています。
一部入れたい派は、最近の金利を考慮すると、住宅ローンの利子はそれほど高くないので、無理して全額入れるよりは、突然の支出などのために残しておいた方が安心だという考え方です。
どちらも、それぞれ一理あります。
また頭金問題の背景には、二人で貯めたという意識が強いので、「あなたが勝手に頭金の使い道を決めないで」という思いが入ってしまい、こじれることがあります。
そのほか、住宅ローンに関しては、返済年数を長めにして毎月の返済額を少なめにするか、少々無理しても年数を短くするかといった問題や、固定金利にするか変動金利にするかでモメる場合も多いそうです。

マイホーム計画中の夫婦喧嘩ランキング こじらせると離婚リスクが増大!⑦

第2位:予算配分

マイホーム計画中の夫婦喧嘩の大半はお金に関することと言ってもいいほどで、ランキングの第1位と第2位はお金に関する問題です。そのうち第2位にランクインしたのは、「予算配分」でした。
限りある予算をどのように使うか。どこを削って、どこにお金をかけるのか。なかなか二人が共に満足することは難しいようです。

家事軽減予算はどのくらいが妥当か

「家は一生住み続けるものだから、耐震構造や耐火構造など、骨組みにお金をかけるのが基本だと思います。見た目や最新機能のオプションなど、僕はどうでもいいと思っていました。ところが妻は、アイランドキッチンがいいとか、キッチン設備は海外ブランドでなければイヤだとか、こだわりが強い。『毎日料理するのは私だから』と妻は言い張るばかり。確かに彼女の言い分もわからないではないけれど、料理の効率性や使い勝手なんて自分で工夫すればいいと思う。別にレストランで出すような本格的な料理をつくってくれと言っているわけではないんだから」とBさんは、当時の様子を話してくれました。
どちらの言い分も理由のあるものだけに、最終的には二人で決める以外の方法はないのですが、女性はキッチンやトイレといった水回りの設備に関しては、多少の予算オーバーがあっても、お金をかけるべきと考える人が多いようです。
一方、男性は、「そこまでお金をかける必要があるのか?もっと他にお金をかけるべきところがある」という考えになりがちです。そこから、「だいたいあなたは、ほとんど家事しないから、そういうことが言えるのよ。実際にやってみてから、言いなさいよ」と、日頃の不満が爆発してしまうことも多いのです。
実際、Bさんの場合も、水回り設備の予算の話から、家事分担の話へと矛先が変わってしまい、奥さんの怒りが頂点に達したそうです。
その後、アイランドキッチンは採用するが、高価な海外ブランドメーカーの設備はあきらめてもらうことで、なんとか折り合いをつけたとのことでした。
このほか食器洗い洗浄機は必須と考える妻とそうは思わない夫、トイレを掃除がラクなタンクなしのタイプにしたい妻と、値段が手頃なタンク付きトイレでいいと考える夫など、家事の軽減のために、どこまでの予算を割くのがよいかの基準でモメることが多いようです。

夫の言い分、妻の言い分

予算配分でモメる背景には、家事負担の軽減に関する考え方に加え、お金の負担に関する考え方が食い違っていることも多いようです。
共働きとはいえ、残業が多かったり、会社での責任の重さなど、妻よりも自分のほうが仕事の負担が大きいと考える夫に対して、外で働く時間は夫よりも少ないけれど、家事負担は重い。家事を賃金に換算したら、私のほうが稼いでいることになると考える妻。
そこから、「私のほうがお金を稼いでいるんだから、予算配分は私の意見のほうを多く取り入れてほしい」と互いに主張を曲げないことが一因になっているそうです。

マイホーム計画中の夫婦喧嘩ランキング こじらせると離婚リスクが増大!⑥

第3位:立地

どこにマイホームを建てるかは、大きな問題です。利便性や周囲の環境は住み心地に直結するので、慎重に選ぶ必要があります。そのためマイホーム計画中の夫婦喧嘩ランキングでも、「立地」の問題は第3位に入っています。

駅までの距離問題

立地を決める場合、子育てのために環境を重視して郊外にするか、共働きなので、利便性を重視するかといった、大きな方向性でモメるということは意外と少ないようです。
むしろ多かったのが、もう少し細かな条件設定での問題でした。
「子どものためと予算の関係で、少々通勤時間が長くなっても郊外にしようということは、僕も納得したんです。正直、通勤時間が長くなるのは苦痛ですが、家族のためにも頑張ろうと前向きな気持ちでいました。妻とモメたのは、駅までの距離でした。候補に挙がったのが、駅まで徒歩20分の物件と徒歩30分の物件。予算的にはどちらも同じだったのですが、敷地面積では当然ながら30分の物件のほうが広かったです。妻は、たった10分の差なら、絶対に広い物件がいいと言いました。でも、朝の10分の差はかなり大きなものです。それが毎日続くと考えたら、少しはこっちの身にもなれよと思いました。僕は、郊外という大きな条件を快く受け入れたのに、なおかつ毎朝10分も長いという条件まで受け入れるように迫られました。妻も働いていますが、彼女の職場は近所だし車通勤。彼女にとっては、徒歩10分の差なんてないに等しいでしょうが、こちらは大問題です。不公平感は否めません」とはCさん。
片道10分長くなると、往復で20分。それが週に5日となると、20分×5日で100分。4週間で400分。つまり、1か月に換算すると、約7時間のロスです。
一方、その時間を体力づくりと考える、好きな音楽を聴く時間にする、ニュースを聞くなどの時間と捉えれば、有意義な時間とも言えそうです。
マイホームは、毎日の積み重ねが長い期間続くだけに、一見、ささいなことに思える問題で夫婦喧嘩になってしまうことが多いそうです。

実家からの距離問題

共働き世帯が多くなるにつれてクローズアップされてきているのが、実家からの距離問題です。どちらの実家も遠方、またはどちらかの実家が遠方なら問題にならないのですが、どちらの実家もそこそこ近いという時にモメるのです。
昔は夫の実家の敷地内にマイホームを建てる、あるいは同居のための2世帯住宅、3世帯住宅の形が多かったこともあり、自分の実家近くに建てたいと望む夫は案外多いようです。妻に対して同居までは求めないけれど、せめて自分の両親の近くに住んであげたいという思いが強いのです。
一方妻は、子どもが病気になって保育園に預けられなくても実家が近くならすぐに頼める、突然の残業でも、安心して保育園の送り迎えを頼めるなどの理由で、自分の実家が近いほうが便利だと考えます。お姑さんと仲が悪いわけではないけれど、頻繁に子どもの世話を頼むのは気が引けるという本音があるようです。
そのうえ、夫の実家が近いと、義理の両親が頻繁に訪ねてくるのではといった心配も…。仕事に育児、家事に追われて、家の中は整頓されているとはいえない状態をなるべく義理の両親には見られたくないから夫の実感の近くは嫌と話していた経験者もいました。

マイホーム計画中の夫婦喧嘩ランキング こじらせると離婚リスクが増大!⑤

第4位:デザイン・カラー

せっかくマイホームを建てるなら、自分の好みの家にしたいと誰もが思うものですが、その好みが違っていたら、あなたはどうしますか?
マイホーム計画中の夫婦喧嘩ランキング第4位は、「デザインやカラー」に関することです。

デザインの好みが違う!

特に注文住宅の場合に起こるのが、デザインの好みの違いによる意見の対立です。北欧風の落ち着いたデザインがいい、伝統美を活かした和モダンな家にしたい、あたたかみのあるカントリー調がいい、まるでホテルのようなシンプルで機能的なハイセンスな空間を追求したい…など、人によって好みがバラバラです。
担当者によると、女性はインスタなどで事前に情報収集しているため、それなりに自分が思い描くイメージが確立しているが、男性はそうした情報収集ができていないため、女性が提案するデザインに反対意見を述べるだけで、話し合いになりにくいそうです。
また、一般的に女性のほうが、デザインセンスが優れている場合が多いとか。女性は日頃から服装やヘアスタイル、メイクなど、ファッションへの関心が高いため、そうしたデザインセンスを磨く機会が多いことも影響しているのかもしれません。
一方、男性は目にした住宅展示場のモデルハウスのデザインを一目で気に入ったとか、友人宅がそうしているからといったような唐突な決め方をする人もいて、妻から見ると、「私はちゃんとSNSでいろいろ調べて、熟考して、我が家に最適なデザインを選んでいるのに、あなたは何?テキトーに決めて」
「俺だって考えているさ。まさにこれだとピンと来たんだよ」
「そこが、いい加減だというのよ!」
こんな感じで、言い争ってしまうようです。
デザインの好みは感性の問題でもあるので、やっかいです。

床・壁などのカラーの好みが誓う!

経験者が挙げた、好みの違いがやすいところは、床や壁のカラーの好みでした。
「これから長く住むわけだし、子どもも小さいので、キズや汚れが目立ちにくいダーク系の床がいいと思ったのです」とは妻の意見。それに対して夫は「せっかくの我が家はなるべく明るい雰囲気にするべきだと思ったのです。子どもの情操教育上もキレイで明るい色のほうが絶対にいいはず!」とは夫の意見です。
ここまで極端でなくても、たとえば床の色はブラウンと決めたとしても、赤みの強いブラウンにするか、黄色みの強いブラウンがいいのか、ダークブラウンがいいのか、明るめのブラウンがいいのかなど、なかなか二人の意見が一致しない場合が多いそうです。
あるいは、モノトーンが好きな夫に対して、家庭的な雰囲気を出すためにカラフルなほうがいいという妻など、夫婦といっても、カラーの好みはなかなか一致しない場合が多いようです。

マイホーム計画中の夫婦喧嘩ランキング こじらせると離婚リスクが増大!④

第5位:間取り・外壁・内装

夫婦喧嘩ランキング第5位は、「間取りや外壁、内装」に関することです。この問題は、それぞれの箇所で意見が対立することに加え、話し合いで、それぞれの意見を取り入れて解決しても、イザ出来上がると全体としてのバランスが悪くなることがあるので注意が必要です。

書斎とキッチンデスク問題

リビングを広く取るか、子ども部屋はどうするか、トイレの位置は?など、間取りに関するいろいろな意見はあるものの、夫婦喧嘩の原因になりやすいのが書斎とキッチンデスク問題です。
自分一人でゆったりと過ごせる書斎が欲しい夫と、忙しい家事の中、ちょっとした雑用を片づけたり、コーヒーブレイクしたりするキッチンデスクが欲しい妻とで言い争いが起こります。
背景には、それぞれに「そんなもの作ったって、たぶん全然使わないでしょ?ムダになるよ。それぐらいなら、限られたスペースを私のための空間にしてよ」という気持ちがあるようです。
平日は仕事に追われ、休日は遅くまで寝ているか、ソファに寝転がっている夫を見ていると、その夫に書斎が必要だとはどうしても思えない妻。それに反して夫は一時でも自分だけの空間があり一人になれる時間があることこそ大事だと考えます。実際、書斎がないためトイレにこもることで自分一人の時間を持っているという人もいるそうです。またコロナ禍で在宅ワークが増えたことによる書斎需要の高まりも影響が大きいようです。
一方、キッチンデスクなんかなくても、ダイニングテーブルを使えばいいじゃないかという夫に対して、家事をテキパキこなすためには、なくなった食材をその場でメモしたり、料理をしながらちょっとコーヒーブレイクができるスペースが必要と妻は考えます。
経験者の中には、「書斎とキッチンデスク、どちらも作ることにしました。ただし、その分のスペースを確保するために、本当は広い寝室が希望だったけれど、寝室の広さを削りましたが、そこまでして作ったほうが良かったのかどうか、今でも答えは出ていません」という声がありました。
よく考えて結論を出さないと、「やっぱり作るべきだった」「実際はなくても不自由しなかった」と悔やむことになる場合があります。

外壁・内装のバランス問題

意見の対立を避けるために、外壁に関しては夫が、内装は妻が担当するといった振り分けをする人が多いそうですが、これがまた喧嘩の原因になることもあります。
担当者によると、「それぞれ自分の好みで決めるので、お二人ともご満悦なのですが、外と内とはいえ、一つの家ですから、理想としては同じテイストに統一したほうがスッキリしますよね。そのようにアドバイスすると、じゃ、どっちに合わせるのかでモメてしまう」そうです。
最終的には施主の判断なので、そのままで良ければ希望通りに進めますが、正直、ちぐはぐな印象の家になったこともあるそうです。

マイホーム計画中の夫婦喧嘩ランキング こじらせると離婚リスクが増大!③

第6位:タイミング

マイホーム計画中の夫婦喧嘩ランキング第6位は「タイミング」です。
マイホームへの関心度とも言い換えられるかもしれませんが、そろそろマイホームを!という気持ちが高まるタイミングがズレると、マイホーム計画がそもそも始まらなくなります。また、見学や打ち合わせに行くタイミングといった、ささいなタイミングのズレも回数が重なると、特に妻側の不満として溜まっていく場合があります。

マイホームを持つタイミングとは?

経験者の多くが、一度はモメたとか、相手を説得するのが大変だったと口を揃えるのがマイホームを持つタイミングです。
意外にも、「そろそろだよね」と二人とも一致したケースは少なかったのですが、その割には順位が高くないのは、最終的には積極派が押し切る形になることが多いからです。また一度決定すると、その後は反対意見が続くことがほとんどないという特徴もあります。
「教育費にお金がかかるから、マイホームを持つなら、なるべく早いほうがいいと思っていました。ところが夫は『まだ早い』という意見。頭金もあまりないし、もっと経済的にゆとりができてからがいいと言うのです。でも、経済的ゆとりができるのって、いつのこと?そんなんじゃ、いつまでたってもマイホームは手に入らないと思い、半ば強引に決めました」とはDさん。
渋っていた夫も、実際にマイホーム取得の段階まで来ると、さすがに反対はしなかったそうです。
ただし、レアなケースとはいえ、こじらせてしまうと、「まだ早いって、いつになったらマイホームが持てるの?そんな感じじゃ、一生マイホームを持つタイミングなんて来ないわよ」「別にいいよ。マイホームを持たなくても。一生賃貸で問題ない」と、売り言葉に買い言葉になってしまうこともあるので、気をつけましょう。
マイホームを持つタイミングはいろいろで、経済的な問題以外にも、転勤や出産、住宅ローンの金利、景気、たまたま気に入った土地や物件が見つかったなどがあります。
大きな買い物だけに躊躇するのは当たり前ですが、「えいやっ」と思い切って決めて良かったという人が多いようです。

見学・打ち合わせのタイミング

妻からのタイミングの苦情で多かったのが、見学や打ち合わせのタイミングです。
「日曜日の午後、いきなり『今からモデルハウスを見に行こう』と言うんです。マイホームにはとても興味があったので、見学には喜んで行きたいところですが、突然言われても、家事の予定もあるし…。それにせっかく行くなら、いろいろ聞きたいこととか、見たいポイントとか押さえてから、行きたいじゃないですか。でも、突然だと、ゆっくり見回る時間もなく、なんで今言うの?って感じになりました」といった声がありました。
また、夫が勝手に担当者と打ち合わせの日時を決めたうえ、そのことを直前にしか言わないので困ったという意見もありました。
二人が気持ちよくマイホーム計画を実現していくには、いろいろなシーンでのタイミングの良さも大切なようです。

マイホーム計画中の夫婦喧嘩ランキング こじらせると離婚リスクが増大!②

第8位:まかせっきりにされ負担が大きい
第7位:後からダメ出しする

マイホーム計画中の夫婦喧嘩ランキング第8位は「まかせっきりにされ負担が大きい」です。
第7位はいろいろなことを決めた後で「後からダメ出しする」でした。

マイホーム取得の労力はかなりのもの!

「仕事が忙しすぎて時間がないから」「特にこだわりはないので、君の好きなようにしてくれればいい」「家にいる時間が長いのは君のほうなので、君のやりたいようにしてくれ」と言われて、マイホーム取得のための、ありとあらゆる雑事をすべてこなさなければならなくなり、その負担についにキレてしまったという経験者もいました。
よくよく話を聞いてみると、労力の負担もさることながら、すべての仕事をこちらにさせているにもかかわらず、感謝するどころか「君の好きなようにさせてあげるなんて、なんて俺は寛容なんだろう」と自画自賛する夫の態度とその無神経さにあきれるというものでした。
第7位の「後からダメ出しする」わけではないので、それに比べるとまだマシなようにも見えますが、「私だってヒマじゃないのに。用事をすべて押し付けるなんて」といった気持ちから怒りが爆発してしまい夫婦喧嘩になるそうです。

打ち合わせ時には何も言わないのに…

打ち合わせの最中は特に何も言わず、いろいろな取り決めをしても異論をはさむことはないが、いろいろなことを決めて帰宅した後、「よく考えてみたら、やっぱりリビングの床材は予算オーバーになっても無垢材にしたほうがいいと思う」とか「対面キッチンにするなら、やっぱりパントリーがあったほうが便利だよね」と、取り決め後にダメ出しされることから、夫婦喧嘩になるケースも多かったです。
「始めは、妻も家づくりに慣れているわけではないので、仕方がないかな。いろいろ考えてみると、後でアイデアが出てくることもあるかなと思っていたのですが、それが一度ではなく毎回のようにそう言われると、さすがに堪忍袋の緒が切れました」とはFさん。
「なぜ今頃になって、そういうことを言い出すんだよ?意見があるなら、打ち合わせの時に言えばいいじゃないか」
「だって、今思いついたんだもの」
「なんでも思いつきで言うなよ。思いつきなら、たいしたことじゃないんじゃないの?」
「そんなことはない。真剣に考えていればこそでしょ?なんで、そう一方的なのよ?」と、だんだん相手を責める言葉しか出てこなくなるそうです。
また、二人で説明を聞いて十分に納得して取り決めを行ったにもかかわらず、「俺はそんな話は聞いていない」と一方的に後で反対する夫もいたといいます。
「たぶん彼にとっては、自分の興味のないことは、説明されても、あまり注意して聞いていないんだと思います。それは性格だから仕方ないけれど、後になって『そんなことは聞いていない』と言われると、その言葉に無性に腹が立ってしまい、喧嘩しました」という経験者もいました。

マイホーム計画中の夫婦喧嘩ランキング こじらせると離婚リスクが増大!① 

第10位:子どもの世話
第9位:建物の種類

マイホーム計画中の夫婦喧嘩ランキング第10位は「子どもの世話」です。一見すると、無関係に思えますが、住宅展示場やモデルルーム、住宅相談所などへ行く機会が増える中、小さな子ども同伴の場合、どちらが面倒を見るかで喧嘩になるというものです。
第9位の「建物の種類」とは、マンションか一軒家、建売か注文住宅か、あるいは中古をリノベーションするか新築かで意見が分かれるというものです。

子どもの世話で説明が聞けない!

「憧れのマイホームを持とうということになり、うれしかったけれど、現実は住宅展示場やモデルハウスの見学時や担当者との打ち合わせは、子ども同伴。まだ幼いので、おとなしくしているわけもなく…。展示場には子どもが退屈しないようにキッズルームが設けてあり、子どもは大喜びだったのですが、結局、私はずっと子どもにつきそってキッズルームで相手をするハメに。その間、夫は一人でゆっくりと見て回ったり、説明を聞いたりできたけれど、私はまったくできませんでした。何のための見学か、もはや意味がなかったです。一番頭にきたのは、そんな私を放っておいて、サッサと担当者といろいろなことを取り決めてしまったことです。『えっ、なんでそうしたの?』と反対しても、『だって、お前、特に意見も言わなかったじゃないか』だって!キッズルームにいたら、意見なんて言えるわけないじゃないですか。本当に勝手な人だと思いました」とはEさん。
「ずっと子どもの世話をしろとは言わないけれど、せめて交代して、私が見学する時間をつくってほしいし、意見を求めてほしいと思います」とのことでした。
ここまで極端ではないにしても、子ども同伴での見学や打ち合わせは負担が大きいという声は少なくありませんでした。

マンション派?一軒家派?

せっかくのマイホームなら広い庭付きの一軒家にしたいという夫に対して、庭のお手入れが大変だしアクセス重視でマンションがいいという妻。あるいは、せっかくだからオシャレな注文住宅がいいという妻に対して、予算も手頃で引き渡しまでの時間も短く、打ち合わせも少なくてすむから建売でいいという夫。
このように、マイホームを持つという点では一致しているけれど、どんな形態がいいのかで意見が分かれることもあります。
最近では中古物件をリノベーションしたいという人もいます。中古物件なら、比較的利便性の良い場所にあったり、予算的にも少なくてすむというメリットのほか、自分の好みでリノベできるのでオリジナリティーのあるマイホームになるからです。とはいえ、やっぱりマイホームを持つなら新築のほうがいいという考え方の人もいます。
お互いの好みが一致しないと、どんなマイホームがいいかで意見の対立があり、そのうち喧嘩になってしまうことがあります。

マイホーム計画中の夫婦喧嘩ランキング こじらせると離婚リスクが増大! はじめに

はじめに:改めて気づく価値観の違い

マイホーム離婚って、ご存じですか?
せっかくマイホームという夢のある話なのに、そぐわない言葉だと思われるでしょうが、現実に起きることもあるそうです。
ある不動産関係者の話によると、いかにも凝ったつくりの新築物件が売りに出されていると、「マイホーム離婚かな?」と思い、せつなくなるそうです。
離婚とまではいかなくても、経験者の多くがマイホーム計画中に夫婦喧嘩をしたと回答。
互いに意見を出し合い、話し合ううちに、理解が深まりそうなものですが、対応を間違えると、後々まで影響が出ることも。
経験者に聞いた「マイホーム計画中の夫婦喧嘩ランキング」とともに、その対応についても考えてみます。

互いに譲れない理由がある!

マイホーム計画中に夫婦喧嘩が勃発(?)してしまうのは、互いの価値観が如実に表れてしまうからです。
別人格なのだから、価値観が違って当たり前。ふだんの生活では、どちらかが譲って、それなりに折り合いをつけることが多いので、深刻な対立にはなりません。
たとえば、飲食店選びで今日はカレーが食べたいなと思っても、相手が「和食がいい」と言えば「まっ、いいか。和食も好きだし」となるし、旅先を選ぶ時、ゆっくり温泉につかってのんびりしたいと思っていても、スキューバダイビングをしたいと言われれば仕方なくつきあうということもあります。
こうしたことは、「今回は譲ってやるか」「次は、こっちの意見を聞いてもらおう」と思えるから、それほど強固に主張しなくてもいいという気持ちで、余裕を持った対応ができます。
ところが、マイホームとなると、話は別です。多くの人はマイホームを取得するのは最初で最後のことが多く、そのため「ここを譲ったら、今後一生後悔するかも」という気持ちが働き、折り合いをつけることが難しくなります。
しかも、自分にとっては非常に大切で譲れないと思うことが、相手にとっては取るに足りないことのように扱われてしまう悔しさもあります。
自分にとって一番の味方だと思っていたパートナーが突然、自分のことをまったくわかってくれない人として映るショックも大きいのです。
そうした感情的な部分も重なり、冷静な話し合いができずに夫婦喧嘩へと発展してしまうようです。

譲るだけではうまくいかない!

では、マイホーム計画中の夫婦喧嘩を避けるには、こちらが大人の対応をして、何でも相手の主張を受け入れればいいのかというと、この対応の成功確率はあまり高くありません。
経験者の中には、「私にはこだわりがないので、すべて相手にまかせて喧嘩はなかった」と回答した人もいますが、多くの場合、「何もかも私にまかせて、自分では何もしない相手に腹が立った」という意見でした。
自己主張ばかりする相手も嫌だけど、何にも主張しない相手だと「その態度は何? 二人の家なのに、なんで私ばかりがいろいろ考えなくてはいけないの?」といった不公平感が出てくるようです。
このへんのバランスがとても難しいのが、マイホーム計画中の二人の関係性というわけです。

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